2012年8月23日木曜日

ファーウェイ製GL04Pレビュー EMOBILE LTEとWiMAXを比較してみた Part3

GL04Pレビュー第三弾、そしてこれが最終回となります。
とは言っても、最終回は通信品質のレビューであり、別通信規格の比較のため、相も変わらずネットワークサービス比較になってしまうことをご了承下さい。

過去記事
GL04Pレビュー EMOBILE LTEとWiMAXを比較してみた
http://newsrider-g.blogspot.jp/2012/08/gl04p-emobile-ltewimax.html

ファーウェイ製GL04Pレビュー EMOBILE LTEとWiMAXを比較してみた Part2
http://newsrider-g.blogspot.jp/2012/08/gl04p-emobile-ltewimax_20.html

まずはエリア確認の際にスピード測定はどこも行なっていたのですが、ログ計測日が偏ってしまったことをお断りしておきます。
8月3日に初計測を行った際、LTEは9Mbpsでした。
その後相模鉄道に乗車中など4回計測しましたが、残りは全て3Gで
6,6,2,5Mbpsという結果。
KDDIの3G、WiMAXを利用していますが、未だかつてこの沿線で4Mbps以上を計測した経験がありませんでした。
KDDIの3Gは早くて3Mbps後半、WiMAXも電車移動中という制約のためか、最速で4Mbps。
LTEは9Mbps出て当然だろという印象でしたが、3Gでこれだけの通信速度が安定して出るということは私にとって少なからず衝撃でした。
その後は夏期休暇に入ったため自宅周辺にいることが多く、時間帯を変えても速くて7Mbps、平均5Mbpsくらいの速度。

そして、エリア計測で触れた東京への外出時のログがこちら。




一部キャプチャ上で重複があります。
見方がわからない方がいると思いますが、左端のアイコンで鉄塔のものがスマートフォン内蔵の3G通信(IS12SのKDDI WIN HIGH SPEED、最速9.2Mbps)
Wi-Fiアイコンでの計測が全てGL04PのWi-Fi経由です。
数値は左からDL速度、UP速度(共に単位はKbps)、Ping(単位はms)です。
DL速度などはともかく、Pingの値がどういうことを意味するのかわからない方もいると思いますが、応答速度と言って「情報をください!」と要求して「へいお待ち!」と返事を返して貰える時間を指します。
つまりこの数値が小さいほど優秀なネットワークと言えるわけです。(もちろんダウンロード速度などと合わせ複合的に精査することが重要ですが)
 この2つを比べると特に意味がわかると思います。
右がLTEエリアでの計測。左が3Gエリアでの計測です。
実は右のLTEエリア計測は、ダウンロード速度、アップロード速度共に計測結果の中で最速値。
それもさることながら、左の3Gの結果と比べ、Pingの値も20ms早い結果となりました。
つまり「あらゆる方向から見て、LTEは3Gよりも優秀なネットワークサービスだ」ということになるわけです。
まあ、前項のエリアを見たあとでは「真価を発揮する場所がないじゃん」という話になってしまいますが…。
Pingの値は3Gでは約80ms~110ms台、LTEが約70~80ms。
DL速度は3Gが約12Mbps~1.4Mbps、LTEが約16Mbps~3.7Mbps。
UP速度が3Gが約2Mbps~600Kbps、約10Mbps~3Mbps。
以上がおおよその実測値になります。
体感速度としては、スマートフォンでウェブサイト閲覧をメインに利用していたため、DC-HSDPAエリア、LTEエリアの差異は感じづらかったのですが、それでもYouTubeのHD再生テストでは読み込み時間に明確な差が生まれていました。(動画で撮影しなかったのが反省材料です…)


  • 結論
今回お借りしたGL04Pの最大の売りは「EMOBILE LTE対応」です。
その売りを求めて購入した場合、神奈川県方面の人間には少々オススメできないかもしれません。
それはやはりPart2の記事でお伝えした通り、エリア展開がろくになされていないためです。
しかしながら、「先進サービスを体験したい」という願望ではなく「実用的であればそれで良い」というユーザーにとってはDC-HSDPAエリアは十二分に広まっていますし、全く制約がないといって良いでしょう。
そして記事タイトルであるWiMAXとの比較では、2年縛りと1年縛り、名目上の通信制限を抜きにして考えるとEMOBILEに軍配が上がります。
理由としては、やはりEMOBILEが利用している1.7GHzとUQの2.5GHzでは建物の電波透過率の違いから、屋内での通信環境の差が大きく生まれるためです。
UQの努力により、大型商業施設はWiMAXの屋内対策は進んでいるものの、大学や、都市近郊地域の中規模ビル内ではEMOBILEの方が確実に通信できる場所が多いです。
2年縛りがややネックですが、EMOBILEにモバイルルーターを乗り換えてもいいかもしれない、そんなレビュー体験でした。
Appcoming様、ありがとうございました。


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